Amazonプライムで映画『残穢 ―住んではいけない部屋―』を観ました。
原作小説がとても印象に残っていたので、「映画ではどのように描かれるのだろう」と楽しみにしていました。
観終えたあとに感じたのは、原作の持つじわじわと迫ってくる恐怖を、映像ならではの「音」と「映像」で見事に再現しているということです。
大きな悲鳴や派手な演出で驚かせるホラーではありません。
畳をこする音や、どこからともなく聞こえてくる赤ん坊の泣き声など、何気ない日常の音が少しずつ恐怖へと変わっていきます。
映画を観終えたあと、自分の部屋で物音がすると少し身構えてしまうほど、不思議な余韻が残る作品でした。
主人公「私」を演じた竹内結子さんの落ち着いた演技も印象的です。
怪異を冷静に調べながらも、少しずつ恐怖に飲み込まれていく姿に引き込まれました。
映画『残穢 ―住んではいけない部屋―』はどんな作品?
『残穢 ―住んではいけない部屋―』は、小野不由美さんの小説『残穢』を原作としたホラーミステリー映画です。
女子大生・久保さんから届いた「部屋で奇妙な音がする」という一通の手紙をきっかけに、作家である「私」が怪異の調査を始めます。
調べを進めるうちに、一つの部屋だけの問題ではなく、土地そのものに積み重なってきた過去へとたどり着きます。
怪異の原因を少しずつ解き明かしていく展開は、ホラーというよりミステリーを観ているような面白さがありました。
怪異を追うほど恐怖が広がっていく
この映画の魅力は、「何が起きたのか」を調べていく過程にあります。
過去の住人、土地の歴史、古い出来事が少しずつつながり、一つの真実へ近づいていく構成が見事でした。
「そういうことだったのか」と納得する一方で、真相が見えるほど恐怖も大きくなっていく展開に引き込まれます。
ホラーでありながら、謎解きの面白さもしっかり味わえる作品でした。
音が恐怖へ変わる映像ならではの演出
原作を読んでいるときにも怖かった「畳をこする音」。
映画では、その音が想像以上に不気味でした。
赤ん坊の泣き声や部屋に響く生活音も、映像と音響によって現実味を帯びています。
日常にあるはずの音だからこそ、「自分の部屋でも聞こえてきそう」と感じてしまい、映画ならではの恐怖を味わいました。
原作との違いも楽しめた
映画は原作にとても忠実ですが、いくつか違いもありました。
久保さんがライターではなく建築を学ぶ女子大生になっていたことで、「建物への興味」という調査の動機が自然になっています。
また、複雑だった穢れの広がりも、映像や写真を使って分かりやすく整理されていました。
一方で、原作で印象に残っていたマンション周辺の戸建て団地で起こる怪異、土地全体へ穢れが広がっていく恐怖は大幅に省かれています。
映画は一つの流れをテンポよく追う構成になっているため、とても観やすい反面、原作の「どこへ逃げても終わらない」という絶望感は少し控えめになっているように感じました。
感想|静かな恐怖だからこそ、現実味が増していく
ホラーというより上質なミステリーだった
怪異を調べながら少しずつ真実へ近づいていく展開は、とても面白く、気が付くとホラーを観ていることを忘れていました。
「次は何が分かるのだろう」と、ミステリーを追いかけるような感覚で最後まで楽しめました。
竹内結子さんの演技が作品にリアリティを与えていた
派手に怖がるのではなく、冷静に取材を続ける主人公だからこそ、「本当にこんな出来事があったのでは」と思わせる説得力がありました。
橋本愛さんや佐々木蔵之介さんら実力派キャストも自然な演技で、ドキュメンタリーを見ているような空気を作り出していたと思います。
ラストまで観ると、家に帰るのが少し怖くなる
派手なホラーではないのに、観終わったあとも恐怖がじわじわと残りました。
特に映画オリジナルの演出が加えられたラストは、不気味な余韻をさらに強めています。
物語が終わっても、「本当に終わったのだろうか」と思わせる締めくくりが印象的でした。
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原作『残穢』もおすすめ
映画は原作をとても丁寧に映像化していますが、原作には映画では描かれなかったエピソードも数多く登場します。
マンション周辺の戸建て団地や人へと広がる穢れや、土地全体に積み重なった怪異の歴史は、小説だからこその細やかさがあります。
映画を観て面白いと感じた方は、ぜひ原作も読んでみてほしいと思いました。
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life-with-books-koyokoyo.hatenablog.com
『残穢 ―住んではいけない部屋―』はこんな人におすすめ
・ホラー映画が好きな方
・ミステリー要素のある作品を楽しみたい方
・小野不由美さんの作品が好きな方
・派手な演出より心理的な恐怖を味わいたい方
・原作と映画を見比べて楽しみたい方
まとめ
『残穢 ―住んではいけない部屋―』は、怪異を調査していくミステリーの面白さと、日常へ静かに入り込んでくる恐怖を味わえるホラー映画でした。
原作に忠実でありながら、映像と音によって映画ならではの怖さも加えられています。
原作を読んだ方はもちろん、ホラーが少し苦手な方でも「謎を追う面白さ」を楽しめる作品だと思います。
観終えたあと、自宅の何気ない物音に少し耳を澄ませてしまう――そんな静かな余韻が残る一本でした。
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読んでいただきありがとうございました
